(2018.4.14 加筆)
目次 |
1.のどぐろの正式名称 |
のどぐろの正式名称
のどぐろの正式名称をアカムツという。
背が赤く、腹側も赤身を帯びている。鱗(うろこ)は※櫛鱗(しつりん)で大きめな鱗。そしてざらざらとしている。
※櫛鱗(しつりん)とは
硬骨魚類のもつ鱗の一型。薄くてほぼ円形な鱗で,真皮に由来する骨鱗のうち,とげをもつものをいい,この点で円鱗と区別される。
出典:コトバンク
その大きめな鱗のせいか、新しいものはキラキラとキレイな赤色を帯びているように見える。また目が丸々と大きくとても愛らしい顔をしている。
アカムツという呼び名は元来、東京で呼ばれていたようだ。赤い色をしたムツという意味だ。
「むつ」とは「脂っこい」ことを言い、「むつっこい」「むつこい」「むっちり」「むつごい」という言い方から来ている。
すなわち「むつ」とは脂っこい魚という意味合いを持っている。
よく勘違いされるのがスズキ目ムツ科のムツという魚と同類だと思われることだ。
しかしこれは間違い
アカムツ(のどぐろ)はスズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科だ。またはスズキ科とする場合もある。まったくの別種なのだ。
よく間違われるムツがこれだ。
のどぐろは、水深200m前後と比較的深いところにいる魚で、歯が鋭いくエビやカニなどの甲殻類、小魚、イカを主食としています。
アカムツ(Blackthroat seaperch)代表的な呼び名:ノドグロ
学名:Doederleinia berycoides (Hilgendorf,1878)
魚貝の物知り度 | 食べ物としての重要度 | 味の評価度 |
★★★
知っていたら通人級 |
★★
域的な水産物、嗜好品的なもの |
★★★★★
究極の美味 |
分類 | 硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科アカムツ属 |
外国名 | Blackthroat seaperch |
学名 | Doederleinia berycoides (Hilgendorf,1878) |
漢字・由来 | 漢字 ・赤鯥
由来・語源 東京での呼び名。赤い色をしたムツの意味。「むつ」とは「脂っこい」ことを「むつっこい」、「むつこい」、「むっちり」、「むつごい」というから来ている。すなわち脂っこい魚という意味合い。 |
地方名・市場名 | アカモツ/徳島県阿南市、海部郡海陽町『宍喰漁業協同組合』、高知県宿毛市田ノ浦『すくも湾漁協』 ノドグロ(ノドクロ)/山形県鶴岡市由良漁港、島根県全域など日本海沿岸ではノドクロ(喉黒)、ノドグロ(喉黒)。一般的にもノドグロの方がとおりがいい。 メキン/島根県浜田で小型のものを。 メッキン/島根県浜田で小型のものを。 ■ アカウオ、ギョウスン、キンギョ、キンギョウオ、キンメ、ダンジュウロ、トラハツメ、メブト。 |
生息域 | 海水魚。水深100メートル~200メートル。
青森森県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、北海道〜九州南岸の太平洋沿岸、東シナ海大陸棚〜大陸棚斜面域、大東島近海。朝鮮半島南岸、済州島、山東半島、浙江省、台湾、フィリピン諸島、インドネシア、オーストラリア北西岸。 |
生態 | 産卵期は6月から10月。 |
基本情報 | 標準和名よりも日本海での呼び名「のどくろ」と呼ばれることが多い。超高級魚のひとつ。日本海や千葉県以西の太平洋側でとれるもの。 赤い魚の高級魚として東北以北の太平洋側でとれるキチジ(キンキ)と対比されている。 生、近海、釣りものとなるとキロあたり1万円を超えることは普通。底曳き網でとったものを干物にしたものはスーパーなどにも並ぶが、これも高価なものだ。 養殖されていないのも魅力。 |
水産基本情報 | 市場での評価 関東の市場では超高級魚だ。東のキチジ(キンキ)、西のアカムツ(のどくろ)といった感がある。太平洋側よりも日本海側に多い。また韓国からの輸入ものも多い。値段は小さくてもキロあたり2000円以上、釣りで大型なら1万円以上になる。 漁法 底曳き網、釣り 産地 長崎県、島根県、山口県、徳島県 |
味わい | 旬は晩秋から春 小さくても味がいい。 鱗は柔らかく取りやすい。皮は比較的しっかりして厚みがある。骨はやや硬い。 上質の白身で脂は身全体に混在する傾向がある。皮にもにじみ出るほど脂の含有量が多い。熱を通しても硬く締まらない。 |
引用:ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑
最近のコメント